銀製品のお手入れ

銀が黒くなる理由

硫化銀と塩化銀

硫化銀とは

銀は空気中に含まれる硫黄と化合して硫化し、どんどん黒くなっていきます。

一般的に黒ずんだ銀は硫化銀だと考えられます。

例えば銀製品を身につけたまま硫黄分の強い温泉に入ると、真っ黒に変色します。硫黄を含む入浴剤でも同様です。

他にもパーマ液やゴム系接着剤、汗に含まれる硫黄分も硫化の要因となります。

いぶしが入っているシルバーアクセサリーは意図的に硫化させて黒ずみを作っています。

硫化して黒くなった銀製品は比較的簡単に綺麗になります。

塩化銀とは

銀は空気中の塩素に反応して塩化を起こします。

塩化の原因となるので、塩素系漂白剤や消毒液などを扱う際は、必ずシルバーアクセサリーを外してください。

ドライクリーニングに使われる塩素系有機溶剤も塩化の原因になりますので、ドライクリーニング直後の衣服とシルバーは近づけないようにしましょう。

塩化膜は硫化膜に比べ、取り除くのが大変です。 

銀製品の保管方法

できるだけ空気に触れさせないようしましょう。

チャック付きの袋に入れてしっかり封をする、サランラップでくるむなどすると、ある程度は硫化は防ぐことができます。

シルバーアクセサリーなどは、使用前後にシルバークロスで磨くと硫化膜が衣服を汚すのを防いだり、アクセサリーについた汗を取り除いたりできるのでシルバーを美しく保つことができます。

銀製品の黒ずみを取る方法

シルバークロスで磨く

シルバークロスで磨くだけ。手軽に硫化膜を落とすことができます。

特にいぶし加工されているアクセサリーは、他の方法ですとせっかくのいぶしが取れてしまうこともあるので、クロスで磨くのが安心です。

シルバーポリッシュを併用すると、ひどい黒ずみも落とせます。

クリーナー液に浸す

黒ずみがひどい、またはクロスで細部まで磨くことができないチェーンや複雑な形状のアクセサリーの場合は硫化膜を溶かして落としましょう。

銀製品専用のクリーナーを使用してください。

化学反応で還元する

身近な材料で黒ずみを落とせます。

ボウル・キッチンホイル・重曹・湯をご用意ください。

ボウルにアルミホイルを敷き、その上に銀製品・ティースプーン1杯程度の重曹を置きます。

お湯をかけます。シュワっと泡が立つのでそのままお湯が冷えるまで放置してください。

シルバーのみの製品の場合は熱湯で、ガラスなどがついているものは70℃くらい。

水分に弱い天然石についてはこのお手入れは適しませんのでご注意ください。

※ご注意ください※

石など、他の素材が付いているのアクセサリーの場合は注意が必要です。

素材によっては薬品や熱、水分に弱いものもあるので、上記のお手入れ方はあくまでも銀単体に関して有効であるとお考えください。

 

また、「シルバークロスで磨く」方法は表面を薄く削りとっているのに比べ、「クリーナー液に浸す」「科学反応で還元する」方法は銀の表面が傷つくことは少ないです。

お手持ちのアクセサリーに合う方法を見つけてください。

銀製品の黒ずみを復活させる方法

いぶしが入っているシルバーアクセサリーは意図的に硫化させて黒ずみを作っています。

硫化させるためには、「銀黒」などのいぶし液を使います。(ネットで手軽にお求めいただけます)

製品により使い方は若干異なりますが、いぶしたい箇所に塗布。お好みの黒みになったら水洗いし、銀色の部分をシルバークロスで磨くのが一般的です。

塗布していないところとの境目がうまくつながるよう、シルバーポリッシュも併用して磨くのが良いでしょう。

 

"ginpuro"ではお買い上げいただいた作品のメンテナンス、磨き直し、いぶし直しなどは対応させていただいております。(作業工賃1,000円〜、送料はお客様負担となります)

他店でお求めのものでも、ご相談くだされば嬉しいです。

お気軽にお問い合わせください。

 

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about

JEWELRY

自然の美をテーマとし、じっくりと手を加えることで生み出される印象深い作品づくりを心がけています。

古い宝物のようにいつまでも大切にされるよう、思いをこめて。

フルオーダーにも対応いたします。

DESIGN WORK

アトリエに来ていただきお好みのデザインに仕上げることも可能です。



FOR  THE  MOVIES

 

〜映画のための制作〜


アーマーリング  〜蛇にピアス 蜷川幸雄監督作品〜

ルイ(吉高由里子さん)着用のアーマーリング

各パーツの接合部が浅い位置にあるデザインのため、指の関節ごとの長さ・指周りを測り、スムーズに指の曲げ伸ばしができるよう制作。

苦労したので思い出深い作品になりました。

 


封印の鈴  〜カンフーくん 小田一生監督作品〜

カンフーくん(チャン・チュワンさん)着用の腕輪。

同じデザインで壺の口に嵌めるものも制作。

鈴の形はとても楽しく作れました。鈴と言っても撮影の邪魔になるので音は鳴りません。

 


鬼太郎のバックル  〜ゲゲゲの鬼太郎 本木克英監督作品〜

鬼太郎(ウエンツ瑛士さん)着用のバックル。

目玉の周りの造形がとても面白いのだけど、大急ぎで納品したためきちんとした画像が残っておらず、今でも残念に思っています。

 


PROFILE

1997                   宮本幸子先生に師事

1998-2004       大阪工芸展 入選

2001/02            大阪工芸展 NHK大阪放送局長賞受賞

2001/12            クラフトセレクト展 京阪百貨店 出展

2002/01            神戸枚方ホール 彩 響ショウ 出品

2002-2006       クラフトセレクト展 出展

2007-                 映画の小道具制作

2014-                 アンティークビーズを作品に取り入れる

2019-                 阪急うめだ本店・松屋銀座などで展示